所有者不明の土地

所有者不明の土地についての議論が政府でされています。

原因は、

「相続登記がなされていない」

「相続登記がなされないままに何世代か経過した土地」

「入会共有地」(昔村の共有財産だった土地の持分)

等が挙げられるのですが、

自分が知る限りもう一つ原因があります。

それは、

「国土調査の結果」

です。

最近の傾向を見ると、

国土調査の際、境界についての同意が得られない土地や、

所有者不明地については、

「筆界未定」

の状態になります。

これは、

実際には元の地図があるため、

あえて、

筆界未定にする必要があるのかどうかはわからないのですが、

筆界未定になっています。

これ、

自分の土地の場所が正確にわからないので、

売り買いできません。

「筆界確定させればいいんだろう?」

政府が調査してわからなかった。

あるいは、

政府が境界立会して同意されなかった土地ですので、

民間でやるとメチャクチャなお金がかかります。

単純な土地の売り買いでそこまでするより売るのを諦めます。

こうして所有者不明地というのは拡大していくのです。

これらの問題は民法の考え方の方向性にその原因があります。

「共有財産の処分や管理方法の変更は、

共有者全員の同意を必要とする」

あまり気持ちのいい図ではありませんが、相続とは基本こうなっていきますので、

「会ったこともない身内」

などが含まれる場合、同意が得られる方が奇跡です。

これは民法の不備といえばそうなんですが、

間違った考え方とは言えず、

むしろこの問題をフォローする法律が必要だと思われます。

「勝手にその土地を使っていれば、

いずれ自分のものになるだろう?」

これ時効取得の考え方です。

民法第162条

「1項:20年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。

2項:10年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。」

ここでおもしろいのは、

「平穏に、かつ、公然」

であれば、

「20年間占有すれば自分のものになりますよ」

という点です。

民法は通常、

「善意と悪意」

を証明しなければいけません。

ところがこれにはその部分がないんです。

10年の方は、

「善意であり、かつ、過失がなかったとき」

となっておりますが、

これは、

「知らずに」もしくは「間違って」

と考えればよく、

これは「所有の意思を持って」という前文から、

かなり難しいと思います。

これ自分のものにするためには当然裁判所の許可が必要で、

判例では覆されている場合もあるので、

絶対ではないんですが、

「土地をもらうために所有者不明の土地を占有した」

これ、

基本的にはありなんです。

ただ、

相続人の殆どが必要としない土地なので、

魅力があるかどうかは別なんですが…

これは、明治維新で、

財政再建のために固定資産税の制度を作ってから

150年近く経っておきている、

「制度疲労」

なのです。

当然これらのことは、

不動産業がどうにかできる問題ではありません。

ただ、

これから日本では、

不動産や建設業を取り巻く環境が激変すると思います。

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