改正宅建業法におけるインスペクションとは

いよいよ宅建業法の改正施行日が近づいてまいりました。

今更なんですが、同業他社から結構質問されます。

不動産工房ゆくはしでは、会社設立当初からインスペクションに注力してまいりましたので、そういう意味では専門家です。

まず改正宅建業法ですが、その骨子は、

「既存建物取引時に、購入者は、住宅の質に対する不安を抱えている。一方で、既存建物は個人間で売買されることが多く、一般消費者である売主に広く情報提供や瑕疵担保の責任を負わせることは困難」

であるがゆえに、

「不動産取引のプロである宅建業者が、専門家による建物状況調査(インスペクション)の活用を促すことで、売主・買主が安心して取引ができる市場環境を整備」

することを目的とした改正とのことなんですが、

  • 資格の有無だけでなく、実務経験、講習受講等により必要な能力を確保
  • 一定の資格(建築士、建築施工管理技士)、実務経験(住宅の生産、検査・調査等)や講習受講(修了考査)の情報開示 ⇒ 消費者が選択可能に
  • 実地訓練により必要な能力の確保を図る

という方たちが、検査をする資格を有します。

但し、国土交通省で推進する調査員の要件は、

「すべての建築士(一級、二級、木造)であって、国土交通省 長期優良住宅化リフォーム推進事業者のためのインスペクター講習登録団体 に現在、登録されている方」

ということで、

日本ホームインスペクター協会の資格者は、該当しない人がいます。

これが問題なんです。

インスペクションは経験値です。

建築士のうち一級及び二級建築士の仕事のほとんどは鉄筋コンクリートや鉄骨の建築物の設計です。

これは建築確認書が木造の場合最近まで必要としない地域があり、あるいはいまだに必要のない地域が存在するためです。

鉄筋コンクリートや鉄骨は日本のどこでも必ず建築確認が必要なので建築士の仕事になります。

つまり建築士の方は、鉄筋コンクリートや鉄骨造の建築物のプロで、

「木造の家はよくわからない」

ということになります。

 

実際、不動産工房ゆくはしを設立する前に勤めていた会社で一級建築士の先生に中古住宅の検査をお願いしたことがあります。

結果、

「経年による劣化があるものの雨漏り等の重大なる問題点はなし」

という診断だ出たのですが。実際に工事をしてみると…

天井裏から空が見えるほどの穴が開いていました。

これ、この先生が調査しきれてないという事じゃないんです。

この先生が調査の仕方を知らないだけなんです。

もともと雨漏りのない家をこの先生が検査時に雨漏りさせていたんです。

「?」

経年劣化した家は、当然各部風化しています。

特に雨漏りを防ぐルーフィングは紙なので劣化しやすいのです。

検査のために不用意に屋根を歩くとルーフィングはぼろぼろに粉になります。

結果雨漏りが始まります。

大工とか屋根屋とかのプロは、歩いてはいけない部分を知っているのでこんな失敗はしませんけれど、建築士の先生はそういうことは知りません。

で、雨漏りを誘発してしまうんです。

こんな感じで始まる改正宅建業法、不動産工房ゆくはしは法を順守する不動産屋なので当然、インスペクションのあっせんはします。

しますが…ちょっと怖いですね。