水にまつわる怪異

不動産の仕事をしていると「なぜか不幸になる土地」というのに出会うことがあります。

そのような土地の特徴を考えていると、

「水」

が関係していることがよくあります。

と言いうよりも、

水の存在しない場所には、怪談がほとんどありません。

特に日本では水の存在しない場所を探す方が難しいため、

ほとんどどこにでも怪談や怪異譚が存在します。

「なぜか不幸になる土地」

を調べてみると地下水脈が真下を走っていたりするのです。

一般的に古墳地帯には地下水脈があります。

むかしの人が、

生活のためにそのような場所を選んで住み着いたわけですが、

いろいろな怪現象が発生し、人はそれを

「祟り」(タタリ)と呼びます。

幽霊が存在するとかしないとかではなく、

呪いがあるとかないでもなく、

ただ何かがあって、そういう土地があります。

人間は、何かが起きると理由を探求します。

その理由がこじつけであっても自分が納得できればいいので、

「祟り」や「呪い」「幽霊」は納得しやすい理由になるのです。

つまり、

「なぜだか人が不幸になる土地」

が存在する場合、

「ここは昔殺人事件があって」

と言われると、

「やっぱり!」

で納得できるのです。

しかし同時に、

「なぜだか人が金持ちになる土地」

「出世する土地」

も存在するのです。

これについて理由を説明できればいいのですが、

出来ない場合、

「神様の宿る石が出てきた」

とわけのわからない理由になります。

この「幸運な土地」というのも水にまつわるものが多いのです。

いろいろな民話や伝承を調べていくと

「かっぱ」

に行き当たるのです。

河童というのは水の神様かあるいは、

水の神様のお使いとされていますが、

同時に妖怪でもあります。

実際に河童の伝承が多い土地ほど、

水難の被害の大きいところだったりするのですが、

逆に、「河童が川沿いの家の下に住み着いて家が栄えた」

という伝承も多いのです。

柳田圀男の「遠野物語」があまりに有名になったため

「座敷童」というのは精霊のような印象を受けますが、

座敷童の正体は河童です。

これは日本の神話や伝承、

民族譚を見る限り河童と座敷童は同じものだと考えざるを得ないからです。

実際に事件や自殺が多い土地は、水に関係する土地が多いのです。

河童伝説のない国は地球上に存在しません。

何かしら河童のようなもののお話が存在するのです。

しかし、日本ほど生活に密着した形での伝承が多い国はありません。

むかしの人は

「なぜだか」

を説明するために河童を利用したのかもしれません。