指値の話2

今回も指値の話です。

指値=さしね=値段の交渉をすること

なんですが、

最近の傾向として、

このことを勘違いしていらっしゃるお客さんが、

多いように思えます。

「この家〇〇円になりますか?」

「少々お持ちください。売主に確認します」

「…」

「OKだそうです」

「そうですか、じゃあ買うかどうか考えます」

はあ?

はあぁぁぁ?

指値というのは、

「買いますから〇〇円にしてください」

ということであって、

〇〇円になるなら購入を考えますではありません。

こちらは指値をする以上、

購入する意志があるものとして行動しますし、

売主様も

「買ってくれるんだったら値引きしてあげよう」

としか考えません。

まさか、

「考えます」

とは思いませんので、

問い合わせたこちらとしては後で売主に怒られたりします。

とはいえ、

こういうお客様ばかりなので、

不動産工房ゆくはしでは、

「絶対に買う意志があるんでしたら交渉します」

というようになりました。

これしか防ぐ方法がないんです。

それでも、

とんでもない人は、

「さっきは現金だと言ったんですけど、

実際はローンのつもりです」

とかのフェイントを使いますし、

さらに住宅ローンの審査に通らなかったりします。

先日も、

指値をしてきて、

買うと確認をした上で売主に許可を得たのに、

「考えます」

との答え。

うわっ出た。

ということで、

「買うという意志でしたら、

今日中に契約しないとこの価格では売らないと思います」

そう言うと、

それまでおとなしかった奥さんが、

「それひどくないですか?

買うのをちょっと考えるのって、

そんなにいけないことなんですか?」

とぶち切れます。

「不動産は早いもの勝ちなんで、

他の方が買うと言われたらそちらに売ります」

「こちらはちょっと考えたいと言っているだけなんですよ!」

「ちょっとってどのくらいですか?」

「1ヶ月ぐらいです」

「構いませんよ、

ただし他に買う人が現れたらそちらに売りますし、

さっき言った値段にはなりませんよ」

「それって詐欺じゃないですか!」

「そう思われるんだったら警察に行かれたらいいと思います」

「△※□◯☆…」

あのね、

おじちゃんはお仕事でふどうさんやさんなんだよ、

遊びじゃないんだ。

この方の最後の台詞が非常に面白かったのですが、

「あんたの上司と私は友達なんだよ。

あんたなんか馘首にしてやる!!」

不動産工房ゆくはしの社長は、自分の妻です。

妻にこういう愚かな友達はいませんし、

妻に馘首にされることもありません。

頑張ってください。

指値をする以上買うというのは基本です。

買う意志がないのに値交渉はしないでください。

そして、

不動産の契約は、契約優先主義です。

これは不動産が高価で、

口約束で売りを止めて、

取引がうまく行かなかった場合の責任が取れないからです。

「買うつもりだから押さえておいてください」

などはありません。

お気をつけください。