空き家対策の不思議

国により空き家対策が叫ばれるようになりました。

国が、これほどまでに問題化するということは、

本当にどうにもならない事態になっている、

ということです。

ただ国が動くということは、

予算がつきます。

その予算目当てに、

不動産業以外の業種から色々とアプローチがあります。

それはそれで、

各方面からいろいろなアイデアを出し合い、

空き家対策を盛り上げていくということで、

いいことなので賛成なのですが、

そういう多種多様な業者の中には、

不動産業の体質を批判する業者が現れます。

例えば、

「空き家を不動産屋に頼むと、

家財とかを片付けろと言います。

そのため片付けるのが億劫になり、

放置した結果。家が腐り売れなりますので、

空き家を不動産に任せては駄目です」

そういうくだらない理屈を振り回して、

「私に任せてください」

などという業者がいます。

ちょっと待ってください。

それは宅地建物取引業違反です。

家の売り買いに関して仲介できるのは、

宅地建物取引業者だけです。

これは法律で決まっています。

それなのにいとも簡単に「不動産屋は駄目です」

そういうセリフを吐く前に、

宅地建物取引業免許を取りましょう。

免許を取ると不動産業者なので、

自分で自分を駄目ですというのは、本人の勝手です。

免許資格に不備がなければ誰でも取れます。

免許資格に不備があるということは、

法的に何らかの問題があるということです。

宅地建物取引業免許の取得資格に問題がある人は、

ビジネスのはじまりの時点で、

不法行為を犯している事自体おかしいと思います。

インターネットでも、

不法業者や無免許業者のホームページは、

無数にあります。

特に、

別荘や田舎の空き家や古民家の関係に多いように思えます。

今現在の民法では、

「瑕疵担保」というものがあり、

今度改正される民法については、

「契約不適合責任」となり、

どちらも売った家の性能について、

ある程度保証しなければなりません。

それを無視して売買の契約はできませんので、

そこら辺のことを、どう説明しているのか?

まったくわかりませんが、

「不動産業者は、

家をまともに査定してくれませんし、

家財とかの処分をさせるので、

役に立ちません」

というセリフがどこから来るのか?

不動産業者の査定は、

実際に売れそうな値段であって、

まともに査定しないのではなく、

馬鹿げた値段にならないだけです。

価値の主張は人それぞれなのですが、

すぐに売れなければいけないものについては、

売れる値段を提示するだけですし、

売る努力をするだけです。

これは我々不動産業者が、

何十年もかけて積み上げた不動産販売の歴史であり、

方法なので、

違う方法があればこちらも知りたいと思います。

家は腐ります。

数百年経てば値段は上がるかもしれませんが、

その間維持しなくてはなりません。

家は一刻も早く売るべきです。

不動産工房ゆくはし株式会社では、

「家財を片付けてください」

ということをお客様に告げたことは一度もありません。

査定も

年間250棟もの空き家を見ているので、

まともに査定できると思います。

空き家の自称専門家に、

どれだけのことができるのかわかりません。

ただ素人が、

補助金目当てに、

人を騙すのは目に余ります。

少々カチンときたので書いてみました。