ここにもなにかありつるよ
「ここにもなにかありつるよ」=「ここにもなにかあるよ」
先日妻が、
あるアマチュア考古学者の講演を聞いて
そのレジュメを持ち帰りました。
そのレジュメには、
「!」
レイラインらしきものが…
元の地図をこれとすると(国土交通省の資料より抜粋)
こんな感じに線が描かれていて
「明らかに何らかの…」
と解説があるんです。
でもこれ何の証明にもなりません。
地図上の一点「A」を中心にして、
丸い表示の点をつないでもこれだけの線が引けるんです。
つまり、
「ここにもなにかありつるよ」
ということになります。
実際以前書いたように
レイラインと地脈を勘違いしている人が多いんですが、
地脈というのは地形を無視して存在しません。
地脈は龍脈とも言いますが風水の言葉で、
これは現実には科学です。
よく、
「遺跡の下には龍脈がある」
と言いますが、これ荒唐無稽のものではなく、
水がないと人は暮らせないので、
遺跡の下には水脈があるのです。
水脈は水の流れなので
低いところから高いところには流れません。
つまり、
谷を越え山を越える水脈など存在しません。
もしそういう方向に走る龍脈があるのなら、
それは地下河川か断層です。
行橋市は日本でも有数の地震のない土地です。
これだけの断層があればすでに海の底に沈んでいます。
地下河川は福岡の場合カルストなので考えうるのですが、
そのような地下大河聞いたことがありません。
「東日流外三郡誌」
という本があります。
俗に和田文献と呼ばれるものの一つですが、
古代東北地方の歴史を書いたものという人がいます。
読んでみると結構、
「なるほど」
と思わせる部分がありますが、
明らかに創作ではないかと思われる部分も多く、
実態のよくわからない本です。
ハインリッヒ・シュリーマンのように
伝説や伝記を基に遺跡を発見する人もいるので、
一概に無視はできないのですが
科学的根拠の存在しないものはあまり意味がないかと。
「苅田」
という地名は、
元々、
戦争により略奪が起き、
農作物が刈り取られることを指す言葉です。
「神田」
というのは苅田の良くないイメージの言いかえです。
「芦原」=「悪し」→「良し」=「吉原」
となるため、
日本中の神田という地名は略奪のあった場所のことです。
つまり行橋周辺の遺跡に暮らしていた人は、
食料が乏しくなると戦争し、
略奪を行っていた場所が苅田だということがわかるのです。
「なにかありつるよ」
は程々に。