カビのお話
今日はカビです。
カビは真菌類に分類される生物です。
細胞1個単位で見ると人間の細胞と極端な違いはありません。
つまり、
カビの細胞を完全に殺す薬を作ると人間も死にます。
水虫はカビの一種なので治療が難しいのはそのためです。
カビは以下の3つの種類に分類されます。
- 糸状菌
- きのこ
- 酵母
きのこはカビなんです。
「えっ!もうきのこ食べられない!きたない!」
というあなたも、
毎日カビを食べてます。
酵母はカビですので、
お酒や醤油、味噌、パン、薬のペニシリンなど、
およそ口にしなければ生活できないほど、
人間はカビを利用して生きてます。
ただし、
家にカビがはえるのは困りますよね。
カビは基本的に湿度の高いところにはえます。
家の設計というのは空間の奪い合いであり、
そこには必ず矛盾が起きます。
完全な設計などありません。
通気性だけを考えても、
空気の淀みをなくすことは物理的に不可能です。
また、
換気をすればいいのはわかっていても、
日常生活においてきちんと毎日できないし、
雨の日だってあります。
住宅からカビを完全になくすということは不可能です。
最近の研究で、
浴室のカビはほとんど防げることがわかっています。
「カビキラーでしょ?」
いえ、
「お湯」
です。
カビは真菌類なので細胞で作られている生物です。
生物は基本熱で死にます。
カビも例外ではなく、
50度以上のお湯をかけると細胞が破壊され死にます。
とりあえず、
お風呂のシャワーで50度以上のお湯をかける事により、
カビは死滅します。
ちなみに、
黒い点々のカビは酵母で、味噌とかパンを作る菌です。
言い方を変えると、
「天然酵母」
美味しそうでしょう?
「味は?」
知りません。
考えたくもありません。
お湯をかけるコツは、
「ゴシゴシこすらない」
カビが根を張るためには、
小さな傷が必要なので、
ゴシゴシ擦るとカビの畑を作ることになります。
カビを殺す方法は、
防ぐ方法にもなりうるので、
1ヶ月に1回ぐらいお湯かけをやるといいようです。
押し入れにはえるカビは、
家の構造が鉄筋コンクリートの場合、
かなり防ぐことは難しく、
これは鉄骨造も同じです。
要は断熱材の入り方によるので、
きちんと施工されている限り問題はありません。
逆に、
カビがはえる時点で施工不良を疑います。
木造の場合は、
カビがはえるのは通気性を考えます。
あと、
どの場合においても、
押入れの内側にクロスを貼るとカビがはえやすいようです。
「清潔そうでかっこいいんだけど」
クロスはのりで壁に貼るのでのりにカビがはえるんです。
かっこいいのが良ければ漆喰を塗りましょう。
窓ガラスやサッシのはえるカビは、
「真空断熱サッシ」
でほぼ防げるので、
交換すると良いでしょう。
梅雨に入りカビの季節になりました。
充分換気をして快適にお過ごしください。