ピカピカの新車を買ってしまった場合はどうなるのか?
新築建売の契約日、買主がピカピカの新車で登場します。
「あれ、車違いますね?」
(もしかして…)
「買っちゃんたんすよ、衝動買い」
(すげーだろー)
「ローンですか?」
(ヤバいっ)
「当然!48回払いです」
(キリっ、一括なんてカネあるわけないじゃん)
「あー」
(ダメじゃん)
この方、契約できませんでした。
ローンには返済負担率というのがあって、
ある程度の基準を超えると住宅ローンは組めなくなります。
特にカーローンは要注意。
カーローンというのは、
価格的に数百万円のものを3年とかの短い期間で返済しますので、
月々の支払額が大きいのです。
つまり年間支払うことのできるローン返済額を超えてしまいます。
住宅ローンが最初から組めないとわかっているのに、
契約しても仕方ありません。
さっと計算したものを見せながら契約できない旨伝えると、
輝かしい笑顔で契約場所にいた奥さんの顔が般若になりました。
ボコッ
新車に蹴り一撃、
「離婚する、私タクシーで帰る、今日中に離婚届に判ついて出て行って」
(まあこうなるわな)
…
親戚の借金を支払う目的で家を売ったAさん、
取引終了後、ピカピカのベルファイアで登場します。
「買っちゃったんですよ、いいでしょう」
「これ500万円ぐらいするんじゃないですか?」
「オプション色々つけたんで600万ちょっとです」
「ローンですか?」
「いやあ、
家売ったお金があるのにローンなんて組むわけないじゃないですか」
「へっ?!借金は?」
「まあ何とかなるでしょう」
(あ、あほや…知らねえぞ)
数か月後、Aがお店に来られました。
「もう少し家賃の安いアパートないですかね?」
「3LDKは、なかなかないですよ」
「一人になっちゃったんで、ワンルームでもいいです」
(あー、やっぱり)
中古の家を買う目的で来店されたB夫妻、
住宅ローンが通りません。
「カーローンもないのにおかしいですね」
「そうですね」
「車って、あの古い軽だけですか?」
「そうです」
(変だな)
このご夫婦、キャッシングもないのです。
次の相談日、ご夫婦二人それぞれ、ハーレーで登場します。
(やったー、これじゃん)
ハーレーは元々高価なバイクですが、
問題なのは、ノーマルのまま乗る人がほとんどいないので、
ハーレーがある時点で、お金持ちでない場合、
1台当たり300万円ぐらいの借金をしている人が結構いらっしゃいます。
これ、車を改造しまくる人も同じです。
気をつけてください。