記録的短時間大雨
記録的短時間大雨というのは、比較的新しい気象用語のようです。
「数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨」
を指す言葉なんだそうです。
ちなみに、
これに該当する基準があって、
各県単位で気象庁が決めているようです。
福岡県は110ミリ、これ1時間の雨量なんだそうです。
全然わかりませんよね。
1時間1ミリの雨量というのは、
およそ1時間に1㎡に1リットルの雨が降るんだそうです。
畳一枚におよそ2リットルのペットボトル1本分の雨が、
1時間に降る量と考えればいいでしょう。
これの110倍の雨が、今日行橋に降りました。
行橋市の面積は、およそ69,830㎡ですので、
69,830✕110=7,681,300リットル=7681.3トン
これが約1時間で降りました。
やっとものすごさが実感できたと思います。
福岡県行橋市は、
山地が少なく、
海に近いため河川が反乱しなければ、
比較的被害の少ない地域です。
河川の氾濫はこの時期怖くて、
上流の雑草が伸び放題になる時期ですので、
上流の雑草が流されてダムを作ると橋が流されたり、
河川が反乱したりします。
特に不動産工房ゆくはしのある新田原は、
なだらかな丘陵地で河川もないため、
水害はほとんど溜池の反乱と低地の排水不良です。
これはある意味、
水門を開けるかどうかだけです。
高瀬と道場寺の一部の山は、
実は要注意で、
崩れ易い山ですのでお気をつけください。
またこういう雨が何日も続くと本格的に土砂災害がおきます。
山を仰ぎ見て、
杉木立がきれいに見える山並みは危険だと思ってください。
「杉の根は浅いので危険」
と言われることが多いのですが、
杉の木の根は決して浅いわけではなく逆に深い根を張ります。
ただし、
植林のように密に植えられた場合、
網目のように張り巡らされた根が土地を風化させるため、
地面がズブズブになります。
つまり、
非常に保水力がなくなり、
崩れやすくなり
杉の花粉症もですが、
杉木立の山崩れは人災です。
「原生林だって密に木が植わっているじゃないか!」
原生林は、単一の種類ではなく何種類もの木が植わっています。
根の貼り方もいろいろで、
さらに下生えの草や低木もあるうえに、
原生林の森はブナの木の聖域です。
ブナは森の神と呼ばれる木です。
ブナの原生林では、
大雨の後ブナの木の根本に、
巨大な池ができるほどの保水力を誇り、
かつ根から毒素を出して他の弱いブナを殺すので、
森が密になるのを防ぎます。
つまり、ブナは山崩れを防ぐんです。
腐りやすく曲がりやすいため、
家を建てる木材として殆ど役に立たない木なんですが、
腐りやすい事自体が森の命を育むので、
伐ってはいけない木なのです。
この地域は、
石灰岩台地に上に火山灰と真砂、
赤土の土壌が堆積した地層ですので、
森の地層は意外に脆いのです。
山際に家がある場合、
森の声に耳を傾けてください。
「ギギー」
「ブツブツブツブツ」
こういう音が聞こえたら、山崩れの前兆現象です。
ただ、いつもこうなるわけではなく、
いきなり崩れるというのもあるので、
本来は、
こういう雨のときは、
自主的に親戚の家などに避難する方が無難です。
これからも雨は続き、
台風も来るようなのでお気をつけください。